年越しオバケ
ペップル
29歳(埼玉県・24P)
木山朋子(29歳)は年越し恐怖症にかかっている。それは実家に帰省するのが嫌だから。
永遠に変わらないと思っていた両親の加齢、時の変化を見たくないのだ。そんな彼女をオバケのバケチュウが慰めてくれる。しかしクレープ屋さんでは働く女性(60歳)と出会ったことで気持ちに変化が…? 変わっていくことの大切さとは?
実家のことが大好きだけど、それが永遠ではない(いつか家族は死を迎える)ことに気づいてから、年越しの帰省が出来なくなった主人公。初めて読むテーマだなと思ったら、謎のオバケまで出てきて、その不思議な世界観に引き込まれました。市井の人々の心のひだがとても丁寧に細やかに描かれていて、漫画を描く資質のある方だなと感心しました。そして背景の細かいところまで可愛いものを散りばめて優しい画面を作り上げたところにも個性を感じます。「オバケ」の使い方が中途半端な点など物語づくりの面での課題はありますが、この良いところを伸ばしていかれることを期待しています。次回作では男性キャラも見てみたい!
テーマやストーリー構成、テンポ感がとても良い作品でした! 暗いテーマを扱っていますが、不要にも思えるオバケが出てくることで暗さが和らぎ、読者が物語に入りやすくなっていたことも好印象です。富山のシーンは情感が溢れて素敵でした。アップを入れたり、キメ顔をきちんと描いたり、画面にメリハリがもう少し欲しいかな。また、ベタを端まで塗ったり、枠線の角をくっつけたり、細かいことに気を配って描けるようになると、クオリティが上がると思います。今後の活躍を楽しみにしています!
21
加藤菜月
22歳(愛知県・16P)
美容アシスタント2年目のゆず、大学を辞めたい留年生ののり子、OLを突然辞めて夜の仕事を始めた佐藤。21歳で同い年の3人が繰り広げる、恋愛、お金、仕事にまつわる、ゆる~く、でもちょっとシビアなリアルライフとは?
キャラクターの年齢が作者の実年齢と近く、物語設定、キャラクターの話すセリフなどが非常にリアルに伝わってきます。身内のネタも入っているのでしょうが、それを楽しませながら読ませる客観性もあり、作者のセンスを感じさせます。この魅力をよりアピールできる作品を期待します。またキャラクターの見分けがつきづらいため、ペン入れ、トーンなどの作画処理をより丁寧にして画力をあげることを心掛けてください。
真夜中のりっちゃんさとちゃん
さとう梢
26歳(東京都・33P)
岡崎里美(24歳)は可愛くて皆から好かれている幼馴染みのりっちゃんを呪い殺すことに決めた。何故ならりっちゃんは里美の彼氏と浮気をしていて、それを知った里美は自殺して幽霊になったから。でもりっちゃんの本当の気持ちを知って…?
「幼馴染みを呪い殺したい」というビターな設定にも関わらず、時おり笑いを交えながらのストーリー展開で、読後感も良く、作品の完成度は高いと思います。幼馴染み2人の関係性も心地良かったです。しかし何故幽霊が物理的に彼氏を殴れるのかなど設定への疑問もありました。原稿の使い方が間違っているところもあり、内容的、技術的な詰めがあと一つ甘い気がします。そこをクリアすればデビューは近いでしょう。
毎月TOP賞の作品は、Kissのホームページ上にて公開! 写植の入った自分の製版原稿が見られ、担当編集者と読者からの感想を受け取れます。 多くの人に自分の原稿が読まれるチャンス!また、評判がいいと本格デビューに近づきます!! (※TOP賞が出ない月もあります。)
Kiss・ハツキスという姉妹誌の新人賞を統合!! 王道系女性漫画雑誌「Kiss」と、【初】をコンセプトにした刺激的マンガ雑誌「ハツキス」。 系統の違う2つの漫画雑誌にまたがる賞なので、チャンスも2倍!
入賞したら必ず担当編集が付きます!! 早い段階から担当編集がついて漫画作りをサポートすることで、デビューしてからも 活躍できる底力が身に付きます。選外でも、編集者の目にとまれば担当がつくことも。
選外の作品にも必ず、講評シートで丁寧にアドバイス!! 選外でも、編集者直筆の講評シートがついて原稿が返送されるので、 次の作品作りの指針が見えやすい!
デビューが決まると、月間審査員の先生からコメントがもらえちゃう!