コーヒーミルクコーヒー
宮まゆ子
24歳(東京都・36P)
映画オタクを自認する篠沢。大好きな映画シリーズの完成披露試写会に二人分当選し、誰でもいいやと知り合い限定でSNS募集したら、卒業以来音信不通だった中学時代唯一の友達・みどりちゃんから返信が。当時、誰からも相手にされなかった自分をそばにおいてくれたみどりちゃん。でも、彼女とはちょっとしたトラウマがあり…?
登場人物の喜怒哀楽が豊かに表現されており、線も一本一本が綺麗で非常に細やかに描かれていて素晴らしいです。背景や小物に関しても、よく行き届いており、完成度の高い画面でした。ストーリーの展開としては真新しさは感じられないものの、セリフやコマ割りなどが達者で、心地よく読み進めることができます。ギャグとシリアスのバランスも取れており、これらは最大の強みだと思います。気になったのは、登場人物がいずれも自己肯定感が低く、中学生特有の感情のもつれをすくい上げているとはいえ、多少身勝手に映る点です。ラストにかけてもマイナスだったものがゼロになったというくらいの着地なので、もう少し描く世界と感情を広げられると良いと思います。ご自身が描きたいものを伝えるということは十分にできているので、今後は一歩踏み出した世界を舞台に、キャラクターたちの躍動感が伝わるような作品を期待しています。
で無料公開中! 作品のご感想をお聞かせください!!ひばりくんが笑顔になるには
星名里帆
33歳(東京都・41P)
大学にほぼ満点で合格したいう逸話を持つ掛井ひばり18歳。好きなことは勉強と、勉強で一番になること。そんな彼が偶然大学で再会したのは、昔同じ塾に通っていた新井駒子。フワフワの黒い犬を抱きしめ、いつもひばりに笑いかけてくれていた駒子だったけれど、ひばりの記憶の中にある最後の彼女は、なぜか悲しい泣き顔で…?
一目見ただけでとりこになってしまいそうな絵柄の可愛らしさが最大の武器です。女の子の髪の毛のゆらめきや、笑ったときにこぼれるキラキラ感。そのまぶしさに負けないくらい、男の子も魅力的に描かれていきます。気になったのは、絵柄の魅力に対し、内面の掘り下げが弱いということ。キャラクターの幼さに、読者は戸惑うかもしれません。また、昔傷つけてしまった相手に大人になってから謝罪したということ以上の展開がなく、その展開の中に色々な要素を詰め込んではいるものの、シーンによってはすんなりとは理解しづらい描き方になっているのが残念でした。「こういう人がいそうだな」という印象だけで描いている感があり、「こういう人なら、こういう行動を取るだろう」という想像力をもっと働かせる必要があります。キャラクターの核をしっかりと見つめ、その核をどう読者に伝えるかを吟味して作品に取り組まれることを期待しています。
毎月TOP賞の作品は、Kissのホームページ上にて公開! 写植の入った自分の製版原稿が見られ、担当編集者と読者からの感想を受け取れます。 多くの人に自分の原稿が読まれるチャンス!また、評判がいいと本格デビューに近づきます!! (※TOP賞が出ない月もあります。)
Kiss・ハツキスという姉妹誌の新人賞を統合!! 王道系女性漫画雑誌「Kiss」と、【初】をコンセプトにした刺激的マンガ雑誌「ハツキス」。 系統の違う2つの漫画雑誌にまたがる賞なので、チャンスも2倍!
入賞したら必ず担当編集が付きます!! 早い段階から担当編集がついて漫画作りをサポートすることで、デビューしてからも 活躍できる底力が身に付きます。選外でも、編集者の目にとまれば担当がつくことも。
選外の作品にも必ず、講評シートで丁寧にアドバイス!! 選外でも、編集者直筆の講評シートがついて原稿が返送されるので、 次の作品作りの指針が見えやすい!
デビューが決まると、月間審査員の先生からコメントがもらえちゃう!