隣のじゃま子
狙井
22歳（北海道・45P）
天野鶴子は25歳の会社員。彼女は出勤前と退社後にある高校の野球部の練習を見学することが日課になっていた。お目当てはエースの鏡石くん。部活を頑張っている彼を見ていると日常の疲れが癒され元気をもらえるのだ。しかしある日、彼女にライバルが出現する。それは小学4年生の八坂芽乃。屈託なく鏡石に話しかける芽乃に天野は嫉妬してしまう。年齢差も関係なく争う二人だったが、鏡石が女子高生と親しくするのを目撃して…。
まず年の離れた二人をライバルにするという発想が良いと思いました。一つの恋を通して本来、交わらないはずの二人が、最初は対立しますがやがてお互いの心情を理解し合い友情へと変化していく過程をテンポよく笑いも交えながら描き切っています。憧れの鏡石くんも素敵に描かれています。読後感もとても良かったです。作品に真摯に向かい合っている作者の姿勢がとても良いです。前作からも着実にレベルアップしています。ただ恋愛漫画として見ると画面にもう少し華やかさが欲しいように思いました。作画は丁寧でいいのですが、告白の場面などはもう少し強めにトキメキを感じさせるような演出や目に止まるコマが増えるとさらに良くなると思います。今の作風に読者を楽しませる要素を盛り込めればデビューは近いと思います。
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そんな夢を見た
古川せい
27歳（愛知・37P）
緊急事態宣言下の東京。完全在宅勤務になった仲野志穂は早朝の公園を散歩しながら都会で一人暮らしをする孤独を感じていた。その公園で彼女は同期の沢井と偶然出会う。イケメンでモテると評判の彼だったが、仲野はどこか彼が苦手だった。しかし公園で出会いを重ねるうちに、沢井の思わぬ一面を知って次第に惹かれていく。宣言が解除され会社で顔を合わせた二人は…。
現在進行形の状況を題材に、今でしかありえない恋愛のかたちに挑戦した作者の姿勢を評価します。ソーシャルディスタンスやマスクを恋愛前の関係性の小道具として上手く使っていると思います。後半駆け足になり主人公の気持ちの変化がやや急に感じられたのは残念ですが主人公の心情も率直に伝わってきました。ただリアルに寄り添うことで物語的なカタルシスが弱まったようにも思います。作画も前作に比べレベルアップしていますが、キャラクターがマスクをしていることで感情が上手く演出できなかった感もあります。時代性とエンターテイ ンメント性を上手くブレンドさせることができれば今後、作者の武器になるのではないでしょうか。
毎月TOP賞の作品は、Kissのホームページ上にて公開！ 写植の入った自分の製版原稿が見られ、担当編集者と読者からの感想を受け取れます。 多くの人に自分の原稿が読まれるチャンス！また、評判がいいと本格デビューに近づきます！！ (※TOP賞が出ない月もあります。)
Kiss・ハツキスという姉妹誌の新人賞を統合!! 王道系女性漫画雑誌「Kiss」と、【初】をコンセプトにした刺激的マンガ雑誌「ハツキス」。 系統の違う２つの漫画雑誌にまたがる賞なので、チャンスも２倍！
入賞したら必ず担当編集が付きます!! 早い段階から担当編集がついて漫画作りをサポートすることで、デビューしてからも 活躍できる底力が身に付きます。選外でも、編集者の目にとまれば担当がつくことも。
選外の作品にも必ず、講評シートで丁寧にアドバイス!! 選外でも、編集者直筆の講評シートがついて原稿が返送されるので、 次の作品作りの指針が見えやすい！
デビューが決まると、月間審査員の先生からコメントがもらえちゃう！
第58回(6月15日消印有効)審査員：六多いくみさん
