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NEWS
アイドルオタクの読者から圧倒的な支持を得て完結した
『ホタルノヒカリSP』
。
ひうらさとるさんと同じ、KAT-TUNの亀梨さんのファンである
駒井千佳子
さんから、
芸能レポーターならではのお話をうかがいました!
Profile
駒井千佳子(こまい ちかこ)
芸能レポーター。山梨県生まれ、フェリス女学院短期大学家政学科卒業。卒業後、アパレル企業のOLを経て、テレビ朝日甲府支局で記者兼リポーターに。その後、TBS『スーパーワイド』のリポーターとして、ワイドショーに出演するようになる。
『ホタルノヒカリSP』5巻より
――お二人の出会いを教えてください。
:
井出卓也
くんていう共通のオタ友達がいて。
カラオケでDVD鑑賞会で初めてお会いしました。
:
誰ひとり歌わないやつです(笑)。
:
集まった人たちは、DVD鑑賞会で叫ぶところとか萌えポイントが一緒で。
たぶん、テンションが同じなんですよね。ディスり加減と愛情加減とのバランスが(笑)。
:
よく「同担お断り」※みたいなのあったりしますけど、私は同担と話すの、
すごく好きなんですよ。亀梨くんの舞台の千秋楽なんかは、東京も大阪も
「昔から亀梨くんが好き」っていう人ばかりなので、みんな顔見知りなんですね。
行ったら「あー!久しぶり!」って言って。みんな同じような背格好で…。
一緒にいった人が「どこの女子大の同窓会?」って言ってました(笑)。
※
同担
…応援しているアイドルが同じ人のこと。
仕事モード、オタモード
:
好きなアイドルとお仕事で関わるとき、モードが変わるんですか?
:
変えます。
ちょっと漏れちゃったりしますけど…。
ちょっとSモード入れるというか。「キャー!」は絶対ない。
:
そうですよね。そこがすごいなと思って。
:
コンサートの取材の時は、ちょっと漏れがちなんですよ。
:
漏れがち(笑)。
――切り替えのスイッチはあるんですか?
「今日は仕事の取材で呼ばれている日だぞ!」っていう。
:
現場に行けば普通に。本人目の前にしても全然平気。
:
質問が的を射ているんですよ! テレビって、映像になるとカットされたりして、
内容が縮められるけど、
「駒井さんの声しか聞こえない!」
とよく思う(笑)。
ツボをついているから。彼らが輝くような質問をしているんですよ。
:
ちゃんと相手の返しを考えて聞かなくちゃいけないっていう難しさはあります。
自分が聞きたいことだけを聞くのはダメだから。
:
でもそれは、彼らのキャラクターがわかっているからこそ、ですよね?
:
そう。知っていることも知らないふりして聞いたり。
彼らの言葉でしゃべってもらわなきゃいけない。
「そうですね」っていう言葉は、絶対に言わせてはいけないから。
あと、ジャニーズの取材の時は、ファンを意識しますね。ファンの皆さんが
知りたいことを聞かないとっていうのがあるし。彼女たちの興味が何か知るために、
自分も知っていなくちゃダメなの。だから、普段からいろいろなグループに
アンテナは張り巡らすようにしていますよ。ファンのTwitter見たり、彼らのニュースは
把握するようにしています。取材では全部のグループのコンサートに行きますよ。
この子たちの一番いいところはどこだろうって考えながら取材してる。
:
駒井さんはすごく的確ですよね。
:
ほんと? そういってもらえるとすごく嬉しいです。
:
KAT-TUNだけじゃなくて、どのグループに対してもそうだと思います。
コンサートがすごくよくても、行っていない人にはなかなか伝わらないものですが、
そこをぴしっと伝えてくださるんですよね。
しかし、オタクと現場を行き来しているのがすごいなと思って。
黄泉の世界と、リアルワールドみたいな感じじゃないですか(笑)。
:
オタ活はまたちょっと別なんだよね。だから、全部自分でチケットを買うんです。
:
すばらしい。
:
そうじゃないと楽しめないんです。もしかしたら、そこがスイッチなのかもしれない。
お金を出して見にいくっていうのと、仕事はやっぱり別。仕事の時は、メモらなきゃ
いけないし、浸っちゃいけない。のめり込まずに俯瞰で見なきゃいけないから。
バルコニー席で…ず~っとメモメモメモ。だけど、自分で買ったチケットは、
自分の好きなところだけ見られる。
うちわも持っていきますよ!
オタク心、覚醒
:
ちょっと話が戻るんですけど、駒井さんがオタクになったきっかけって?
:
かれこれ22年前ですね。当時は正直ジャニーズに興味がなくて。
女性アイドルの方が好きだったかな。聖子ちゃんとか明菜ちゃんとか。
:
世代ですもんねー。
:
それで、22年前、まだデビュー前のKinKi Kidsの密着取材に行ってくれって言われて。
彼らの大阪城ホールのコンサートを当時は裏側まで取材させてもらったんですよ。
裏側まで取材させてもらって…2人が一緒に出てたドラマで「若葉のころ」っていう
ドラマ知ってます?
:
あー! 知ってます。
:
「若葉のころ」っていうドラマとコンサートと、ずっとその密着を何日か
やっていたんです。初めてジャニーズのコンサートを見て、
こんなに楽しい世界があるのかと…覚醒しちゃったんですね。
KinKiの二人が可愛くて可愛くて。まず、KinKiから入ったんです。
だからKinKi Kidsのスペルにはうるさいんですよ!
――今、メモはカタカナで書いてます(汗)!
:
私のMacは全部一発変換になってますよ(笑)。全グループ単語登録しています。
難しい呼び名の子は、登録しておかないと出てこないから。
:
顕嵐(あらん)とかね。
:
そうそうそう。
――それからKinKiの応援はどのくらいされていたんですか?
:
コンサートも行きましたし、はじめて入ったファンクラブもKinKiです。
デビュー会見も取材しているんですよ。20年前の5月29日。豊川稲荷での会見を
取材しているので、長いですね。光一さんの舞台「SHOCK」※も最初から取材してます。
「SHOCK」が始まって翌年から、バックにまだ結成して半年くらいの
KAT-TUNが付いて。その時に初めてKAT-TUNの子たちに会って…
「やっべー」
ってなったの。
※
SHOCK
…KinKi Kidsの堂本光一さんが座長・主演・演出・脚本を務めるミュージカル作品シリーズ。
:
(笑)。やっぱり全然違ったんですか?
:
それまでのジャニーズの子たちとはまったく違う。稽古場での囲み取材だったので、
ほぼ私服だったんです。ジャラッジャラした格好で出てきて(笑)。チェーンをつけて、
腰パンだし。
あ、カッコいいな
ってなりました。あの衝撃すごかったです。
それがKAT-TUNとの出会いです。
:
KAT-TUNは、それまでジャニーズを毛嫌いしていた人がハマるグループだなって。
今までのアイドルのキラキラしたイメージと、一線を画していたというか。
――長年ジュニアの子たちを見ていて、売れるのはどんな子だと思いますか?
:
一概には言えないかもしれないけど、そういう子は精神的に成長するのが
早いなって思います。ライバルだらけの中で、どう生き残っていくかって
いうことを常に考えている感じがする。
:
そういうのを考えると、ジャニーさんグループを組むの上手くないですか?
:
上手いですね。切磋琢磨させるシンメとかね。
オタ活時間、どう作る!?
『ホタルノヒカリSP』1巻より
:
先生、お忙しいのにオタ活する時間よくありますね。
:
「ここはコンサートに絶対行く!!」って予定をブロックすると何とかなるんだなって(笑)。
:
それまでに仕事はなんとか済ませますしね。
:
そうそう。だから、いろんなオタの人もそうなんだろうなって思って。
夕方からコンサートがあるから、それまでに仕事頑張る
とか。
そういうのがオタの子はいいなと思って。
:
時間の使い方が上手いんですよね。
先生は他のグループのコンサートも行ってるんですか?
:
セクゾとかWEST、あとジュニアも。NEWSも行きましたよ。NEWSはもともと友達が
すごいオタで。あとこの間、関ジャニに行きました。お正月に。すごくよかったです。
:
やっぱり、上手いですよね!
:
テレビのイメージよりもカッコいいです。シュッとしてました!
:
テレビは演出している部分が大きいですしね。歌っているときはカッコいいです。
:
カッコいいカッコいい。なんか、テレビでは面白い衣装しか見たことがなかったので、
着なければカッコいいんだって思って(笑)。
スーツ着てる姿、素敵でした。
やっぱり生は全然違いますね!
オタクの幸せis……?
――オタクになってよかったことってありますか?
:
綺麗なものを見るって、幸せなことなんだなってことくらいかな。
でも、「SHOCK」にかけたお金とか、絶対に計算したくないってくらい(苦笑)。
その対価に、目の保養と心の栄養を…!
:
やっぱ、
コンサートの後って、肌のつやが違いますよね(笑)。
彼らが私のことを
知らないのがいいなと思ってます。自分がちょっと離れていようが、
ハマっていようが関係なく輝いているじゃないですか。それがいいなと思って。
:
わかります。だから、私はプライベートでタレントさんと仲良くなりたいとは
思わないんですよ。好きでいたいから。
:
ほんとのことは知らなくていい
ですよね。
:
キャーキャー言いたいから、距離はやっぱり保っておくというか。
オタクっておもしろい!
――「ホタルノヒカリSP」の好きなシーンはありますか?
:
私、お姑さんと仲直りするシーンが好き。「狭い世界なのよね」って共感しました。
:
ありがとうございます。
――オタ同士、世代は関係ないですか?
:
関係ない!
:
自分が上だからそう思うのかもしれないけど(笑)。関係ないといいなと思う。
一緒に盛り上がれるところがいいですよね。
『ホタルノヒカリSP』5巻より
:
あるとき駒井さんを私たちのオタ会に誘ったんですが、お仕事で福岡に
いらっしゃると…。じゃあダメかなって思ったところ、
「必ず行くからそこで待ってろよ」
って送ってきてくれて(笑)。
「アンダルシアに憧れて」っていう歌の歌詞なのですが、みんなでシビれる~って(笑)。
最高です!
――オタクの方々って、言葉遊びがお好きですよね。
:
KinKi Kidsを目撃した子が、
「光一さんの美しさはルーヴル博物館に展示レベル」
って言ってたり。あとはね…
「山田涼介はダイヤモンドと人間のハーフ」
とか。
:
最高(笑)! オタクって頭の回転早いですよね。ブログとかめっちゃ面白いですもんね。
:
面白いですよね! 言葉の使い方とか、リズムとかセンスあります。
嫉妬したり、心配したり…
――お仕事でアイドルに会うと、ファンの方から嫉妬されたりもするのですか?
:
「ずるい」って言われたりしますよ。でも今は以前より受け入れてもらえてる…
気がするんですけどね。もちろん、変わらず私を嫌いな人はいるでしょうけど。
表に出る人間て、100パーセント好かれるのは無理だから。
:
うんうん。そういうのは割り切れるものですか?
:
わりと強くなります。アイドル自身の人気が絶頂の時は、そばにいる人に対して
反発も強くなる。「なんでこんなババアにヤキモチ焼くんだろ」と自分では
思ったりするんですけどね。いろいろな人がいますから、しょうがないですよ。
KAT-TUNのファンの人たちに受け入れてもらえたから、今はそれでいいかな。
タレント・アイドルの結婚も同じで、顔が見えなければファンはまだ受け入れ
やすいかもしれません。画面では見えないですもんね。恋愛をすることはいいこと
ですから。色気がでてくるし…。
――例えば、自分の推しの彼女が…15歳年下のグラビアアイドルとかだったら許せますか?
:
それはちょっと……。
:
ダメかな(笑)。
:
前後5歳までが許容範囲。そして、相手は綺麗な子でいてほしい。
:
お相手は有名な方でもいいと思っていますか?
:
私は、逆に有名な人のがいいと思いますよ。そうでないと出会いにくいですし。
アイドルやタレントが自分の身を守るためには、すごく有名な人と
付き合わなくちゃダメ
です。そうすれば相手もリスクを負うわけだから、変なことには
なりません。芸能リポーターとしての立場からそう思います。
:
なるほど…。
みんな違って、みんないい
:
私は初めてがKAT-TUNのコンサートだったので、NEWSのを見たら優しいって思った(笑)。
誰も殺さない…!みたいな(笑)。
:
KAT-TUNは
「声ださねぇと命はねぇからな」
って雰囲気ですよね~。
ところが、NEWSのコンサート行くと、
「みんな元気ー?♥」
みたいな(笑)。
NEWSはNEWSのよさがありますね。
:
いいですよね。
:
歌もいいし。
:
可愛いし。
:
白なの。イメージが。
:
確かに。白とか薄いピンクとか。
:
それで、KAT-TUNは黒なの。KAT-TUNのコンサートにいくとね、ファンもだいたい
黒っぽいのを着ていますね。
:
NEWSは結構、女の子っぽい感じ? ふわふわしてる。
:
花ついていたりとかね。花冠とか。
――当然のようですが、ファンのカラーも違うっていうのは面白いです。
:
関ジャニはラフな感じ。
:
あ、わかる! カジュアルで、おしゃれな感じの人もいたり。メンバーカラーを
身につけてる子も多いし。
:
KAT-TUNとは全然違いますよね。
――逆に、服装から誰のファンか予想はつきますか?
:
あー。
:
だいたいわかる。
:
できそうな気がする。
――おもしろい! 「ジャニオタ当てクイズ」できますね。
:
KAT-TUNオタは、どんな年齢だろうとギャルっぽい (笑)。黒だけど地味な黒じゃなくて、
派手な黒。光物! 冬だったら革!
アイドル=予測不能なアミューズメントパーク
――最後にあなたにとってズバリ、アイドルとはなんですか?
:
テーマパーク的な…? なんだろうな。生きる糧にはなってるな。
:
なんですかね。
ほんとアミューズメントパーク
ですよね。
:
そうですね。KAT-TUNは、アミューズメントパークの中の
ジェットコースターみたいな
。
:
クオリティが素晴らしすぎるジェットコースター!
:
コンサートそのものもそうだけど、
水も降ってくるし火もあがるしっていうね。
熱かったり寒かったり(笑)。上がったり下がったり(笑)。
:
彼らも生きている人間なので、予想がつかないですよね。
:
そうですね。ほんと予測不能。
:
ここまでてんこ盛りなのはKAT-TUNだけじゃないですか?
:
ほんとそう思いますよ。
絶叫マシーン
だわ!
:
絶叫マシーン(笑)。本人たちも大変でしょうけど、
叫びたいのはこっちだよ!
みたいな(笑)。
:
激動の10年でしたね。
:
ほんとに、激動にもほどがある。
:
ここまで激動の姿を見せてくれるアイドルは今までいなかった。
私たちにその気持ちを味わわせてくれた。
ほかのグループのファンには
こんな気持ちわからないでしょ、っていう優越感もあったりします(笑)。
――ありがとうございました!
:
今日はありがとうございました。お疲れのところ…。
:
全然! むしろ、目がらんらんと輝いてきました(笑)。
『ホタルノヒカリSP』6巻より
『ホタルノヒカリSP』全6巻
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